蓄電池の種類・仕組みを簡単に解説!バッテリーとの違いは?

蓄電池の種類・仕組みを簡単に解説!バッテリーとの違いは?

太陽光発電と相性のいい設備として「蓄電池」という言葉をよく耳にするようになりました。「蓄電池」という言葉はよく聞くけれど、蓄電池にはどんな特徴やメリットがあるのでしょうか。本記事では、蓄電池の特徴に加え、蓄電池が必要とされる理由や蓄電池のデメリットを解説します。ぜひ、この機会に蓄電池について知識を深めていってください。

蓄電池とは?バッテリーは違うの?

蓄電池とは、電気を蓄えることができる設備のことを指します。「電池」と言っても、乾電池のように一度使い切ったら終わりというモノではありません。蓄電池は、充電と放電を繰り返すことができ、寿命が尽きるまで何度も使うことができます。

蓄電池は、家庭用の製品に加え、産業用の製品も販売されています。家庭用の製品と産業用では、蓄電池の素材や蓄電できる容量、性能が異なるのが特徴です。主に、産業用の蓄電池はオフィスやビルなどを所有している企業が、電気代対策や停電対策として導入します。対して、家庭用は一般家庭が電気代対策や停電対策として導入するのが一般的です。

近年、蓄電池の技術が飛躍的に発展しており、薄型タイプやコンパクトタイプ、ポータブルタイプなど、使い勝手によって形を選べるようになっています。また、少し前までは「蓄電池はすぐに充電できなくなる」と言われていました。しかし、最近では技術が発展し、長寿命の蓄電池が多く販売されています。

蓄電池とバッテリーの違い

蓄電池とバッテリーには、大きな違いはありません。蓄電池もバッテリーも、電気を蓄えられるという点で同じです。バッテリーとは、英語で「電池」という意味です。

電池には、一次電池と二次電池があり、一次電池とは乾電池のような使い切りタイプの電池を指します。対して二次電池は、蓄電池のように充電と放電を繰り返し行える電池のことを指します。一次電池も二次電池も「電池」という点には変わりありません。広い意味で蓄電池もバッテリーの一種です。

蓄電池が必要とされる理由

蓄電池は、世界的に注目されている設備です。蓄電池が注目されている理由は「地球温暖化による地球の変化」にあります。

地球温暖化とは、CO2を含む温室効果ガスによって、気候変動などの悪影響が起こる現象です。温室効果ガスが排出されて地球の表面にとどまることで、地球表面にラップがされたような状態になり、温暖化が進行します。地球温暖化を止めるためには、CO2などの温室効果ガスの排出を抑えなければいけません。CO2の排出量を減らすのに役立つのが「再生可能エネルギー」です。

再生可能エネルギーは、太陽光発電などで作れるCO2の排出量が少ないエネルギーです。再生可能エネルギーは環境にやさしい反面、発電量が安定しないという欠点があります。そこで蓄電池を使い、発電量が多いときに電気をため、発電量が少ないときに蓄電池内の電気を使うようにするのです。再生可能エネルギーを安定供給できる設備として、蓄電池は必要不可欠な設備だと言えます。

電気をためて使う!蓄電池の仕組みと種類は?

次に、電気をためることができる蓄電池の仕組みと種類を解説します。蓄電池は、種類が違っても基本的な仕組みは同じです。蓄電池の種類は、使われている素材によって変わり、素材が変わることで特徴も変わります。

蓄電池の仕組み

蓄電池の内部は、負極と正極に分かれており、それぞれ液体で満たされています。さらに負極と正極の液体の中には、金属が設置してあります。蓄電池を使用するときに、負極と正極の金属が溶け出して電子が動くことで電流を作り出す仕組みです。

蓄電池の電気を使うときは、負極の金属が溶け出して、正極に移動することで電流が生まれます。反対に、蓄電池に電気をためるときは、正極から負極に金属の電子が移動します。このように、正極と負極内にある金属の電子の動きによって、電気をためたり使ったりすることができるのです。

ちなみに、正極と負極の中にある金属が電子を放出できなくなったら、電気をためたり、使ったりすることができません。正極と負極の中にある金属が溶け出さなくなったタイミングが、蓄電池の寿命です。

蓄電池の種類

蓄電池は、使用している素材によって種類が異なります。今回は、一般的に使用されるものを中心に蓄電池の種類を表にまとめました。それぞれの蓄電池の特徴も合わせて紹介しています。

蓄電池の種類

一般家庭で蓄電池を導入するメリット

蓄電池を一般家庭で導入する場合、電気代の節約や停電対策などのメリットがあります。とくに、最近では太陽光発電と蓄電池をセットで導入するケースも多いです。蓄電池を導入するときには、蓄電池を導入してメリットがあるかを事前に検討しておきましょう。

電気代の節約

蓄電池と相性がいいのは、太陽光発電とオール電化住宅です。太陽光発電を導入している家庭や、オール電化の家庭では蓄電池を導入して電気代節約の効果を得られます。

太陽光発電は、太陽が出ている昼間にしか発電できません。昼間作り出した電気を蓄電池にためて夜に使うことで、自宅で発電した電気を一日中活用できるようになります。太陽光発電だけの家庭よりも、太陽光発電と蓄電池を両方設置している家庭の方が、発電した電気を効率的に使えるので、より電気代を安くすることが可能です。

また、オール電化住宅の場合、深夜の電気料金が安い料金プランを契約しているケースが多いです。深夜の安い電気を蓄電池にため、昼間に使用することで電気料金の差額分の節約ができます。

停電対策

台風など停電リスクが高いとき、スマートフォンを充電できるモバイルバッテリーなどをあらかじめ充電しておくという人も多いのではないでしょうか。蓄電池も同じで、停電に備えて電気をためておくことができます。

停電に備えて蓄電池に電気をためておくことで、停電が起きたときに照明やテレビなどの家電を使えるようになります。停電時に電気が使えるので、いきなり暗くなることによるケガのリスクも最小限に抑えられるでしょう。とくに、停電に動揺してしまう子どもや高齢者のいる家庭では、停電対策として蓄電池を導入するメリットが大きいです。

再生可能エネルギーの活用

現在、日本では全体の66.6%の電気が火力発電で作られています。火力発電は、化石燃料も燃やして発電するので、地球温暖化の原因となるCO2を発生させます。火力発電で発電された電気の購入をなるべく控え、自宅で発電した再生可能エネルギーを活用することで、環境にやさしい生活を送ることが可能です。

太陽光発電と蓄電池を併用すれば、発電できない夜でも再生可能エネルギーを使用できます。環境にやさしい再生可能エネルギーを、無駄なく有効活用できる点は蓄電池を導入する大きなメリットです。

太陽光発電と蓄電池利用イメージ

一般家庭で蓄電池を導入するデメリット

電気代の節約効果があり、停電対策ができる蓄電池にもデメリットがあります。とくに、導入費用は決して安いとは言えない金額なので、導入前に家族内で話し合いをする必要があるでしょう。

また、蓄電池は導入すれば必ずトクするというものではなく、導入してもメリットがない家庭も多いです。蓄電池を導入するときには、蓄電池を導入するメリットとデメリットをしっかり比較しましょう。

導入費用

蓄電池の導入には、100万円以上の費用が必要になります。蓄電容量が多い蓄電池や、高性能な蓄電池は200万円以上するケースもあります。太陽光発電も、蓄電池と同様に導入費用が100万円以上必要になる住宅設備です。

太陽光発電と蓄電池を導入したとしても、200万円以上の費用を回収するためには長い年月がかかります。電気代の節約や売電収入などが入るからといって、すぐには導入費用を回収できない点には注意が必要です。

設置スペース

近年、蓄電池はコンパクトタイプの製品や、薄型の製品が多く販売されています。しかし、まだ場所を気にせずに置けるほど小さい、というわけではありません。小さい蓄電池も確かに販売されていますが、小さい蓄電池は蓄電できる電気量も少なくなってしまいます。

蓄電池は、直射日光が当たらず、高温になりすぎない場所に設置する必要があります。設置場所が適していないと、蓄電池が故障してしまう可能性があるので設置場所には注意を払わなければいけません。

蓄電池を活用できないケースがある

蓄電池を停電対策として蓄電池を導入する場合は、どんな家庭であってもメリットがあります。しかし、電気代の節約を目的に蓄電池を導入する場合は、メリットがないケースがあるので注意しましょう。

蓄電池を導入しても、電気代の節約効果が得られないのは、ガスを併用していて太陽光発電を導入していない家庭です。ガス併用住宅では、電気を安く購入できる時間帯がありません。発電した電気や安い電気を購入できない家庭では、蓄電池に電気をためて電気代の節約をすることはできません。

蓄電池は日本だけではなく世界で注目されている

蓄電池は、再生可能エネルギーを活用するときの手助けとして世界的に注目を集めています。現在、世界では地球温暖化の進行を止めるために、多くの国がCO2削減への取り組みを進めています。

日本の蓄電池に対する取り組み

日本政府は「2030年度までに2013年度に比べて温室効果ガスを46%削減する」という目標を掲げています。日本で温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーを活用するためには、蓄電池はなくてはならないものです。

再生可能エネルギーをより効率的に使用するために、日本政府は蓄電池の導入を推奨しています。日本が蓄電池の普及に向けて行っているのは、蓄電池導入に対する補助金事業です。また、より環境負荷の少ない形で蓄電池を使用するために、蓄電池をリサイクルやリユースするための環境整備を行なっています。

世界の蓄電池に対する取り組み

日本だけではなく、世界でも蓄電池の導入数を増やすための取り組みが行われています。

アメリカのハワイ州では、世界に先駆けて2014年「2045年までに再エネを100%活用する」という州法が制定されました。ハワイ州では、2021年時点で再生可能エネルギーの割合が、電気発電量の38%に達しています。今よりも再生可能エネルギーを有効に使うために、蓄電池を活用した大型のエネルギー貯蔵設備が作られています。

また、環境意識の高い欧州では、蓄電池の普及に向けて蓄電池をリサイクルするための「欧州電池規則」が開始されました。欧州では、2050年までに温室効果ガスを100%削減する目標を設定しています。実際に、2022年には前年よりも47%多い41.4GW太陽光発電が導入されました。太陽光発電の増加に伴い、蓄電池の需要も増えており、今後蓄電池の普及に加え、リサイクルやリユースなどの仕組みも整えられる予定です。

まとめ

蓄電池は、太陽光発電などの再生可能エネルギーを有効活用できる設備です。再生可能エネルギーは、将来的に広く活用されることが予想されています。再生可能エネルギーの活用に伴い、蓄電池が必要になる場面も多くなることが予想されています。

 

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蓄電池の種類・仕組みを簡単に解説!バッテリーとの違いは?

太陽光発電と相性のいい設備として「蓄電池」という言葉をよく耳にするようになりました。「蓄電池」という言葉はよく聞くけれど、蓄電池にはどんな特徴やメリットがあるのでしょうか。本記事では、蓄電池の特徴に加え、蓄電池が必要とされる理由や蓄電池のデメリットを解説します。ぜひ、この機会に蓄電池について知識を深めていってください。

蓄電池とは?バッテリーは違うの?

蓄電池とは、電気を蓄えることができる設備のことを指します。「電池」と言っても、乾電池のように一度使い切ったら終わりというモノではありません。蓄電池は、充電と放電を繰り返すことができ、寿命が尽きるまで何度も使うことができます。

蓄電池は、家庭用の製品に加え、産業用の製品も販売されています。家庭用の製品と産業用では、蓄電池の素材や蓄電できる容量、性能が異なるのが特徴です。主に、産業用の蓄電池はオフィスやビルなどを所有している企業が、電気代対策や停電対策として導入します。対して、家庭用は一般家庭が電気代対策や停電対策として導入するのが一般的です。

近年、蓄電池の技術が飛躍的に発展しており、薄型タイプやコンパクトタイプ、ポータブルタイプなど、使い勝手によって形を選べるようになっています。また、少し前までは「蓄電池はすぐに充電できなくなる」と言われていました。しかし、最近では技術が発展し、長寿命の蓄電池が多く販売されています。

蓄電池とバッテリーの違い

蓄電池とバッテリーには、大きな違いはありません。蓄電池もバッテリーも、電気を蓄えられるという点で同じです。バッテリーとは、英語で「電池」という意味です。

電池には、一次電池と二次電池があり、一次電池とは乾電池のような使い切りタイプの電池を指します。対して二次電池は、蓄電池のように充電と放電を繰り返し行える電池のことを指します。一次電池も二次電池も「電池」という点には変わりありません。広い意味で蓄電池もバッテリーの一種です。

蓄電池が必要とされる理由

蓄電池は、世界的に注目されている設備です。蓄電池が注目されている理由は「地球温暖化による地球の変化」にあります。

地球温暖化とは、CO2を含む温室効果ガスによって、気候変動などの悪影響が起こる現象です。温室効果ガスが排出されて地球の表面にとどまることで、地球表面にラップがされたような状態になり、温暖化が進行します。地球温暖化を止めるためには、CO2などの温室効果ガスの排出を抑えなければいけません。CO2の排出量を減らすのに役立つのが「再生可能エネルギー」です。

再生可能エネルギーは、太陽光発電などで作れるCO2の排出量が少ないエネルギーです。再生可能エネルギーは環境にやさしい反面、発電量が安定しないという欠点があります。そこで蓄電池を使い、発電量が多いときに電気をため、発電量が少ないときに蓄電池内の電気を使うようにするのです。再生可能エネルギーを安定供給できる設備として、蓄電池は必要不可欠な設備だと言えます。

電気をためて使う!蓄電池の仕組みと種類は?

次に、電気をためることができる蓄電池の仕組みと種類を解説します。蓄電池は、種類が違っても基本的な仕組みは同じです。蓄電池の種類は、使われている素材によって変わり、素材が変わることで特徴も変わります。

蓄電池の仕組み

蓄電池の内部は、負極と正極に分かれており、それぞれ液体で満たされています。さらに負極と正極の液体の中には、金属が設置してあります。蓄電池を使用するときに、負極と正極の金属が溶け出して電子が動くことで電流を作り出す仕組みです。

蓄電池の電気を使うときは、負極の金属が溶け出して、正極に移動することで電流が生まれます。反対に、蓄電池に電気をためるときは、正極から負極に金属の電子が移動します。このように、正極と負極内にある金属の電子の動きによって、電気をためたり使ったりすることができるのです。

ちなみに、正極と負極の中にある金属が電子を放出できなくなったら、電気をためたり、使ったりすることができません。正極と負極の中にある金属が溶け出さなくなったタイミングが、蓄電池の寿命です。

蓄電池の種類

蓄電池は、使用している素材によって種類が異なります。今回は、一般的に使用されるものを中心に蓄電池の種類を表にまとめました。それぞれの蓄電池の特徴も合わせて紹介しています。

蓄電池の種類

一般家庭で蓄電池を導入するメリット

蓄電池を一般家庭で導入する場合、電気代の節約や停電対策などのメリットがあります。とくに、最近では太陽光発電と蓄電池をセットで導入するケースも多いです。蓄電池を導入するときには、蓄電池を導入してメリットがあるかを事前に検討しておきましょう。

電気代の節約

蓄電池と相性がいいのは、太陽光発電とオール電化住宅です。太陽光発電を導入している家庭や、オール電化の家庭では蓄電池を導入して電気代節約の効果を得られます。

太陽光発電は、太陽が出ている昼間にしか発電できません。昼間作り出した電気を蓄電池にためて夜に使うことで、自宅で発電した電気を一日中活用できるようになります。太陽光発電だけの家庭よりも、太陽光発電と蓄電池を両方設置している家庭の方が、発電した電気を効率的に使えるので、より電気代を安くすることが可能です。

また、オール電化住宅の場合、深夜の電気料金が安い料金プランを契約しているケースが多いです。深夜の安い電気を蓄電池にため、昼間に使用することで電気料金の差額分の節約ができます。

停電対策

台風など停電リスクが高いとき、スマートフォンを充電できるモバイルバッテリーなどをあらかじめ充電しておくという人も多いのではないでしょうか。蓄電池も同じで、停電に備えて電気をためておくことができます。

停電に備えて蓄電池に電気をためておくことで、停電が起きたときに照明やテレビなどの家電を使えるようになります。停電時に電気が使えるので、いきなり暗くなることによるケガのリスクも最小限に抑えられるでしょう。とくに、停電に動揺してしまう子どもや高齢者のいる家庭では、停電対策として蓄電池を導入するメリットが大きいです。

再生可能エネルギーの活用

現在、日本では全体の66.6%の電気が火力発電で作られています。火力発電は、化石燃料も燃やして発電するので、地球温暖化の原因となるCO2を発生させます。火力発電で発電された電気の購入をなるべく控え、自宅で発電した再生可能エネルギーを活用することで、環境にやさしい生活を送ることが可能です。

太陽光発電と蓄電池を併用すれば、発電できない夜でも再生可能エネルギーを使用できます。環境にやさしい再生可能エネルギーを、無駄なく有効活用できる点は蓄電池を導入する大きなメリットです。

太陽光発電と蓄電池利用イメージ

一般家庭で蓄電池を導入するデメリット

電気代の節約効果があり、停電対策ができる蓄電池にもデメリットがあります。とくに、導入費用は決して安いとは言えない金額なので、導入前に家族内で話し合いをする必要があるでしょう。

また、蓄電池は導入すれば必ずトクするというものではなく、導入してもメリットがない家庭も多いです。蓄電池を導入するときには、蓄電池を導入するメリットとデメリットをしっかり比較しましょう。

導入費用

蓄電池の導入には、100万円以上の費用が必要になります。蓄電容量が多い蓄電池や、高性能な蓄電池は200万円以上するケースもあります。太陽光発電も、蓄電池と同様に導入費用が100万円以上必要になる住宅設備です。

太陽光発電と蓄電池を導入したとしても、200万円以上の費用を回収するためには長い年月がかかります。電気代の節約や売電収入などが入るからといって、すぐには導入費用を回収できない点には注意が必要です。

設置スペース

近年、蓄電池はコンパクトタイプの製品や、薄型の製品が多く販売されています。しかし、まだ場所を気にせずに置けるほど小さい、というわけではありません。小さい蓄電池も確かに販売されていますが、小さい蓄電池は蓄電できる電気量も少なくなってしまいます。

蓄電池は、直射日光が当たらず、高温になりすぎない場所に設置する必要があります。設置場所が適していないと、蓄電池が故障してしまう可能性があるので設置場所には注意を払わなければいけません。

蓄電池を活用できないケースがある

蓄電池を停電対策として蓄電池を導入する場合は、どんな家庭であってもメリットがあります。しかし、電気代の節約を目的に蓄電池を導入する場合は、メリットがないケースがあるので注意しましょう。

蓄電池を導入しても、電気代の節約効果が得られないのは、ガスを併用していて太陽光発電を導入していない家庭です。ガス併用住宅では、電気を安く購入できる時間帯がありません。発電した電気や安い電気を購入できない家庭では、蓄電池に電気をためて電気代の節約をすることはできません。

蓄電池は日本だけではなく世界で注目されている

蓄電池は、再生可能エネルギーを活用するときの手助けとして世界的に注目を集めています。現在、世界では地球温暖化の進行を止めるために、多くの国がCO2削減への取り組みを進めています。

日本の蓄電池に対する取り組み

日本政府は「2030年度までに2013年度に比べて温室効果ガスを46%削減する」という目標を掲げています。日本で温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーを活用するためには、蓄電池はなくてはならないものです。

再生可能エネルギーをより効率的に使用するために、日本政府は蓄電池の導入を推奨しています。日本が蓄電池の普及に向けて行っているのは、蓄電池導入に対する補助金事業です。また、より環境負荷の少ない形で蓄電池を使用するために、蓄電池をリサイクルやリユースするための環境整備を行なっています。

世界の蓄電池に対する取り組み

日本だけではなく、世界でも蓄電池の導入数を増やすための取り組みが行われています。

アメリカのハワイ州では、世界に先駆けて2014年「2045年までに再エネを100%活用する」という州法が制定されました。ハワイ州では、2021年時点で再生可能エネルギーの割合が、電気発電量の38%に達しています。今よりも再生可能エネルギーを有効に使うために、蓄電池を活用した大型のエネルギー貯蔵設備が作られています。

また、環境意識の高い欧州では、蓄電池の普及に向けて蓄電池をリサイクルするための「欧州電池規則」が開始されました。欧州では、2050年までに温室効果ガスを100%削減する目標を設定しています。実際に、2022年には前年よりも47%多い41.4GW太陽光発電が導入されました。太陽光発電の増加に伴い、蓄電池の需要も増えており、今後蓄電池の普及に加え、リサイクルやリユースなどの仕組みも整えられる予定です。

まとめ

蓄電池は、太陽光発電などの再生可能エネルギーを有効活用できる設備です。再生可能エネルギーは、将来的に広く活用されることが予想されています。再生可能エネルギーの活用に伴い、蓄電池が必要になる場面も多くなることが予想されています。

 

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