二酸化炭素とは?子供が理解できるくらい簡単に解説

二酸化炭素とは?子供が理解できるくらい簡単に解説

二酸化炭素(にさんかたんそ)は、私たちが呼吸するときにも出ている気体です。近年では、気候変動(気温や気象の変化)を引き起こす原因のひとつとされており、削減・吸収しなければいけない気体として扱われています。

この記事では、二酸化炭素の意味や特徴、影響を子供が理解できるくらい簡単に解説していきます。

二酸化炭素を子供に教えたい親御さんや二酸化炭素について簡単に説明してくれる記事を探している方などは、ぜひ参考にしてみてください。

二酸化炭素(にさんかたんそ)とは?

二酸化炭素(にさんかたんそ)は、特定の状態で発生するほか、動物・植物の呼吸で出ている気体のひとつです。(気体:形をもたない物質の状態を指す言葉。空気も気体)

たとえば、炭素という物質や炭素の化合物(炭素と他の物質が混ざった状態)が燃焼した(燃やした)ときに二酸化炭素は発生します。また、私たち人間は、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しています。

このように二酸化炭素は、比較的身近な物質といえるでしょう。また、水に溶けやすいのが特徴のひとつです。たとえば、日常生活で見かける・飲む人も多い炭酸水は、水に二酸化炭素が混ざっています。

その他、無色・無臭といった特徴があり、-79℃まで冷やすと固体のドライアイスへ変化していきます。

温室効果ガスとの違い

温室効果ガス(おんしつこうかがす)とは、赤外線を吸収しやすい気体の総称です。また、地球の表面温度を上昇させやすいため、地球温暖化および気候変動問題の原因とされています。

二酸化炭素は温室効果ガスのひとつです。他には、メタンや亜酸化窒素(あさんかちっそ)、フロンなどが、温室効果ガスに分類されています。

なお、温室効果ガスの大半は、二酸化炭素が占めています。そのため、二酸化炭素の排出量を削減するための取り組みが、日本を含め世界でも行われている状況です。

温室効果ガスの割合

二酸化炭素がもたらす影響

二酸化炭素の排出量が増え続けると、地球の温暖化および気候変動問題の深刻化につながります。

具体的には、以下のような事象につながる可能性があります。

  • 海水面の上昇
  • 農作物の不作をはじめとした影響
  • 生態系の変化
  • 森林火災の増加
  • 熱波や洪水といった災害リスクの増加

他にも二酸化炭素排出量の増加は、気象や生態系、私たちの暮らしにも影響を与えてしまうため、対策を進めていかなくてはいけません。

それでは、二酸化炭素がもたらす影響をいくつか紹介します。

海水面の上昇

二酸化炭素の排出量増加によって地球の温暖化が進むと、北極や南極にある氷河(氷のかたまり)などが溶けてしまいます。

すると、海水面の上昇を招いてしまい、海抜の低い(標高の低い)土地が沈んでしまったり生態系を変化させたりといった事象につながります。また、二酸化炭素が海水に吸収されると、サンゴや甲殻類、プランクトンなどの海洋生物の生態系を崩してしまう可能性もあるため、排出量を削減しなければいけません。

農作物への影響

二酸化排出量の増加は、気温や気象パターンの大きな変化につながります。

作物の生育状況・品質は、気温や日射量、雨量などによって変わります。そのため、急激な気温上昇、雨が降らない日の続く状況もしくは反対のパターンは、作物の生育不良を招いてしまいます。

お米や野菜などの不作は、価格の高騰だけでなく食糧不足につながり、私たちの暮らしに大きな影響を与える事象です。

生態系の変化

雨の降らない日が続く・豪雨・洪水などといった事象は、動物・植物の生態系を崩す原因のひとつです。

前段でも触れたように二酸化排出量の増加は、地球の温暖化、さらに気候変動問題を引き起こします。生態系の崩壊は、動物の絶滅、植物の減少などを招き、いずれ私たちの社会・暮らしにも大きな影響を与えます。

また、伝染病を媒介(病原体などを他の生物へうつす)する生物の分布も変わるため、病気・感染症の増加リスクに注意が必要です。

森林火災の増加

二酸化炭素を含む温室効果ガスの影響で気候変動が深刻化してしまうと、森林火災の増加につながる可能性もあります。

たとえば、乾燥・気温上昇などは枯れ葉などの摩擦を引き起こすため、森林火災の原因です。また、森林火災は火災旋風などによって燃え広がりやすく、生態系を崩したり森林の回復に時間がかかったりといった課題につながります。

他にも森林火災の発生件数増加や長期化は大量の二酸化炭素排出を招くため、気候変動や地球温暖化を加速させる重大な問題です。

熱波や洪水といった災害リスクの増加

二酸化炭素排出量の増加が止まらない場合、異常気象による災害リスクの増加につながります。

たとえば、地球の平均気温が上昇し続けると、海水温を上昇させてしまい水蒸気量を増やしてしまいます。すると、雨量が増えたり頻度が高くなったりするため、ゲリラ豪雨・洪水・冠水(かんすい:道路などが水で覆われている状態)・台風といった被害を招きやすく、注意の必要な状況です。

また、気温の高い状態が続きやすくなるため、熱中症リスクにも気を付けなければいけません。

二酸化炭素の影響を減らす方法のひとつが脱炭素

二酸化炭素の排出量を減らすといっても、今すぐ0にすることは難しいといえます。

冒頭でも解説したように二酸化炭素は、私たちの呼吸でも排出されます。また、社会を維持するためには、二酸化炭素の排出を伴う設備も動かさなければいけません。

そこで日本や海外で取り組まれている対策のひとつが、脱炭素(だつたんそ)というものです。

脱炭素とは、二酸化炭素の排出量を実質0にするための取り組みのことです。具体的には、二酸化炭素を削減しきれなかった分を、さまざまな方法で吸収していきます。

たとえば、植物は光合成を行うときに二酸化炭素を吸収します。そのため、植林活動を進めていけば、その分二酸化炭素の吸収量を増やすことが可能です。他には、空気中から二酸化炭素を分離回収していく技術や二酸化炭素を吸収するコンクリートなどが開発されています。

私たち1人1人ができる二酸化炭素を減らす取り組み

二酸化炭素の削減は、企業や国だけでなく私たち個人でも取り組めます。

以下に日常生活で二酸化炭素を減らす方法をいくつか紹介します。

  • 電気料金プランを再エネプランへ変更する
  • 使わない家電製品の電源を切る、照明を消灯する
  • 節水を意識した生活を送る
  • 季節に合った服装にし、暖房・冷房の使い過ぎを防ぐ
  • 省エネ性能の高い家電製品へ買い換える
  • 食品ロスを減らす(食べきれる量の食材、食品を購入する)
  • 環境に配慮された商品を使用する
  • マイバッグやマイボトルを使用する

他には、住宅用太陽光発電の導入という方法があります。住宅用太陽光発電は、太陽光発電設備を自宅の屋根に設置し、発電した電気を自宅で消費したり余った電気を売電したりできるのが特徴です。

また、発電時には二酸化炭素を排出しないため、消費すればするほど環境への負荷を抑えられます。

二酸化炭素は無色透明の気体!地球温暖化につながる可能性があるので排出量を減らそう!

二酸化炭素は無色透明の気体で、動植物からも発生しています。この二酸化炭素が増えすぎてしまうと、地球温暖化・気候変動の問題につながるため、削減していかなければいけません。

近年、国や企業などが取り入れている脱炭素は、二酸化炭素の排出削減・吸収によって全体の排出量を減らしていく取り組みです。家庭でも節電といった簡単な方法で、二酸化炭素の排出削減に貢献できます。

二酸化炭素の影響について気になってきた方は、この機会に家庭の省エネ・創エネについて調べたり行動を起こしたりしてみてはいかがでしょうか。

 

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二酸化炭素とは?子供が理解できるくらい簡単に解説

二酸化炭素とは?子供が理解できるくらい簡単に解説

二酸化炭素(にさんかたんそ)は、私たちが呼吸するときにも出ている気体です。近年では、気候変動(気温や気象の変化)を引き起こす原因のひとつとされており、削減・吸収しなければいけない気体として扱われています。

この記事では、二酸化炭素の意味や特徴、影響を子供が理解できるくらい簡単に解説していきます。

二酸化炭素を子供に教えたい親御さんや二酸化炭素について簡単に説明してくれる記事を探している方などは、ぜひ参考にしてみてください。

二酸化炭素(にさんかたんそ)とは?

二酸化炭素(にさんかたんそ)は、特定の状態で発生するほか、動物・植物の呼吸で出ている気体のひとつです。(気体:形をもたない物質の状態を指す言葉。空気も気体)

たとえば、炭素という物質や炭素の化合物(炭素と他の物質が混ざった状態)が燃焼した(燃やした)ときに二酸化炭素は発生します。また、私たち人間は、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しています。

このように二酸化炭素は、比較的身近な物質といえるでしょう。また、水に溶けやすいのが特徴のひとつです。たとえば、日常生活で見かける・飲む人も多い炭酸水は、水に二酸化炭素が混ざっています。

その他、無色・無臭といった特徴があり、-79℃まで冷やすと固体のドライアイスへ変化していきます。

温室効果ガスとの違い

温室効果ガス(おんしつこうかがす)とは、赤外線を吸収しやすい気体の総称です。また、地球の表面温度を上昇させやすいため、地球温暖化および気候変動問題の原因とされています。

二酸化炭素は温室効果ガスのひとつです。他には、メタンや亜酸化窒素(あさんかちっそ)、フロンなどが、温室効果ガスに分類されています。

なお、温室効果ガスの大半は、二酸化炭素が占めています。そのため、二酸化炭素の排出量を削減するための取り組みが、日本を含め世界でも行われている状況です。

温室効果ガスの割合

二酸化炭素がもたらす影響

二酸化炭素の排出量が増え続けると、地球の温暖化および気候変動問題の深刻化につながります。

具体的には、以下のような事象につながる可能性があります。

  • 海水面の上昇
  • 農作物の不作をはじめとした影響
  • 生態系の変化
  • 森林火災の増加
  • 熱波や洪水といった災害リスクの増加

他にも二酸化炭素排出量の増加は、気象や生態系、私たちの暮らしにも影響を与えてしまうため、対策を進めていかなくてはいけません。

それでは、二酸化炭素がもたらす影響をいくつか紹介します。

海水面の上昇

二酸化炭素の排出量増加によって地球の温暖化が進むと、北極や南極にある氷河(氷のかたまり)などが溶けてしまいます。

すると、海水面の上昇を招いてしまい、海抜の低い(標高の低い)土地が沈んでしまったり生態系を変化させたりといった事象につながります。また、二酸化炭素が海水に吸収されると、サンゴや甲殻類、プランクトンなどの海洋生物の生態系を崩してしまう可能性もあるため、排出量を削減しなければいけません。

農作物への影響

二酸化排出量の増加は、気温や気象パターンの大きな変化につながります。

作物の生育状況・品質は、気温や日射量、雨量などによって変わります。そのため、急激な気温上昇、雨が降らない日の続く状況もしくは反対のパターンは、作物の生育不良を招いてしまいます。

お米や野菜などの不作は、価格の高騰だけでなく食糧不足につながり、私たちの暮らしに大きな影響を与える事象です。

生態系の変化

雨の降らない日が続く・豪雨・洪水などといった事象は、動物・植物の生態系を崩す原因のひとつです。

前段でも触れたように二酸化排出量の増加は、地球の温暖化、さらに気候変動問題を引き起こします。生態系の崩壊は、動物の絶滅、植物の減少などを招き、いずれ私たちの社会・暮らしにも大きな影響を与えます。

また、伝染病を媒介(病原体などを他の生物へうつす)する生物の分布も変わるため、病気・感染症の増加リスクに注意が必要です。

森林火災の増加

二酸化炭素を含む温室効果ガスの影響で気候変動が深刻化してしまうと、森林火災の増加につながる可能性もあります。

たとえば、乾燥・気温上昇などは枯れ葉などの摩擦を引き起こすため、森林火災の原因です。また、森林火災は火災旋風などによって燃え広がりやすく、生態系を崩したり森林の回復に時間がかかったりといった課題につながります。

他にも森林火災の発生件数増加や長期化は大量の二酸化炭素排出を招くため、気候変動や地球温暖化を加速させる重大な問題です。

熱波や洪水といった災害リスクの増加

二酸化炭素排出量の増加が止まらない場合、異常気象による災害リスクの増加につながります。

たとえば、地球の平均気温が上昇し続けると、海水温を上昇させてしまい水蒸気量を増やしてしまいます。すると、雨量が増えたり頻度が高くなったりするため、ゲリラ豪雨・洪水・冠水(かんすい:道路などが水で覆われている状態)・台風といった被害を招きやすく、注意の必要な状況です。

また、気温の高い状態が続きやすくなるため、熱中症リスクにも気を付けなければいけません。

二酸化炭素の影響を減らす方法のひとつが脱炭素

二酸化炭素の排出量を減らすといっても、今すぐ0にすることは難しいといえます。

冒頭でも解説したように二酸化炭素は、私たちの呼吸でも排出されます。また、社会を維持するためには、二酸化炭素の排出を伴う設備も動かさなければいけません。

そこで日本や海外で取り組まれている対策のひとつが、脱炭素(だつたんそ)というものです。

脱炭素とは、二酸化炭素の排出量を実質0にするための取り組みのことです。具体的には、二酸化炭素を削減しきれなかった分を、さまざまな方法で吸収していきます。

たとえば、植物は光合成を行うときに二酸化炭素を吸収します。そのため、植林活動を進めていけば、その分二酸化炭素の吸収量を増やすことが可能です。他には、空気中から二酸化炭素を分離回収していく技術や二酸化炭素を吸収するコンクリートなどが開発されています。

私たち1人1人ができる二酸化炭素を減らす取り組み

二酸化炭素の削減は、企業や国だけでなく私たち個人でも取り組めます。

以下に日常生活で二酸化炭素を減らす方法をいくつか紹介します。

  • 電気料金プランを再エネプランへ変更する
  • 使わない家電製品の電源を切る、照明を消灯する
  • 節水を意識した生活を送る
  • 季節に合った服装にし、暖房・冷房の使い過ぎを防ぐ
  • 省エネ性能の高い家電製品へ買い換える
  • 食品ロスを減らす(食べきれる量の食材、食品を購入する)
  • 環境に配慮された商品を使用する
  • マイバッグやマイボトルを使用する

他には、住宅用太陽光発電の導入という方法があります。住宅用太陽光発電は、太陽光発電設備を自宅の屋根に設置し、発電した電気を自宅で消費したり余った電気を売電したりできるのが特徴です。

また、発電時には二酸化炭素を排出しないため、消費すればするほど環境への負荷を抑えられます。

二酸化炭素は無色透明の気体!地球温暖化につながる可能性があるので排出量を減らそう!

二酸化炭素は無色透明の気体で、動植物からも発生しています。この二酸化炭素が増えすぎてしまうと、地球温暖化・気候変動の問題につながるため、削減していかなければいけません。

近年、国や企業などが取り入れている脱炭素は、二酸化炭素の排出削減・吸収によって全体の排出量を減らしていく取り組みです。家庭でも節電といった簡単な方法で、二酸化炭素の排出削減に貢献できます。

二酸化炭素の影響について気になってきた方は、この機会に家庭の省エネ・創エネについて調べたり行動を起こしたりしてみてはいかがでしょうか。

 

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